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山城跡をめぐる

私の趣味は山歩きです。

山歩きといっても、主に昔の山城跡をめぐる山歩きが好きです。

秩父地方には戦国時代、大小70もの山城や砦が存在していました。長瀞町のお隣り、現在の寄居町に作られた鉢形城を要城として、上州からの上杉、甲州からの武田勢などを迎え撃つべく、見晴らしにすぐれ、なおかつ切り立った難攻不落の岩山の上に城を築き、日夜敵方の動向を監視していたと思われます。そこに登るわけですから、もちろん簡単にはいきません。ゆうに時間をかけ、汗まみれになって、漸く城跡にたどり着きます。地域の教育委員会などがきちんと管理し、空堀や石垣、虎の口などまだしっかり残っている城跡もありますが、こころない現代社会の巻き添えをくって採掘されていたり、崩されている城跡もあり様々です。そこには小さな祠があったり、岩に彫られた風化してやっと字が読めるような碑もあったりします。心を静めて、それらに手を合わせると、何百年か前にここに集っていた家臣達の息遣いが感じられるような気になり、こんな狭い空間にも、きっと様々な人間模様が存在していたのだろうなどと思いを馳せたりします。そしてそれらを想う時、悠久の時間の流れを味わうことができます。

これから紅葉の時期、天気の良い日に山城をめぐる山歩きも結構楽しいですよ。

城のある山裾には、そこに集った人たちの魂を鎮めるように、小さなお寺があることが多いようです。そこでお城のいわれなどを調べるのも一考かと思います。でも城跡まで行くには山の装備はしっかりと、熊鈴やラジオを鳴らしながら、できれば複数人で登ることをお勧めします。私も怖い思いを何度かしたことがありますので。

 

検査部

浅見英雄

 

 

投稿日:
2018/10/26
カテゴリー:
長瀞の日々

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